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2011年6月

Ku-librarians勉強会 第40回「討論会:図書館と広報について考える / 藤原由華」(2003年1月31日) まとめ・感想文

 当初、「広報=(Public Relations)」の定義が確認された。"PR"というと、「宣伝」という言葉に結びついて、一方的なイメージを持っていたが、元来、「相互の良好な関係づくりを目指すために行う、双方向性を持つもの」であるということが確認できたことは、「広報」の意味を捉えなおすきっかけになった。

 「PRの方法」は、以前、勉強会MLでも話題になったこともあったが、今回は、討論会ということで、参加者が意見を述べあう形で進められた。用意されたレジュメには、図書館が広報する対象とは?、や対象者ごと(学生・教官などの利用者、職員 etc.)に考えられる広報の手段は?、など、討論のための材料が豊富に提供されており、たいへん有効であった。また、参考文献として 『図書館広報実践ハンドブック : 広報戦略の全面展開を目指して』を紹介された。

 討論のなかで、広報の対象としては、直接的な利害関係者(=ステークホルダー)に加えて、世論や政府、海外向けなど、より広い対象が挙げられた。
 利用者向けの広報手段では、京都大学総合人間学部の 『読書案内』企画や同じく工学部の『工学情報をgetしよう』 など、独自の取り組みも、それぞれの関係者から紹介された。図書館からの情報発信に際しては、まず図書館に親しみをもってもらうための統一デザインの必要性なども上げられた。また、「口コミ」の重要さの指摘もあり、カウンターでの応対など、「図書館員の一人一人が広報である」という意見には、大きく頷かされた。職員間の広報では、業務上の情報流通が少ないことの問題提起やメーリングリストやwebを併用するといった媒体の効果的な使い方について、意見が交わされた。「広報の手段・対象は様々あるにしろ、まず"何を図書館は伝えたいのか"が大事なのではないか」との参加者による指摘があり、それが今回の討論会の結論となった。なお、討論の材料はまだたくさん残っており、時間切れが惜しまれたが、日常業務のなかで、新たな視点から考えていくきっかけにもなったと思う。

 今回の勉強会は、京大附属図書館の佐々木丞平館長もお忙しい中参加してくださり、多くの有意義なコメントをくださった。中でも「(教官は自分の研究が第一なので、なかなか全体のことまでは考えにくい)。大きなビジョンのもと、図書職員が具体的提案をまずは図書委員などにしていくことから始めてほしい。そこから、意見交換やプランの実現など、相互の発展的な関係が生まれる」「図書館は使わないととっつきにくい。親しみやすさも大事にしてほしい」といったご自分の経験からのご意見が印象に残ったし、図書館員と教官の間の実のあるコラボレーションのあり方について、深く考えさせられた。また、今回、館長と率直にお話ができたのは、既成の組織にしばられていないこの勉強会だからこそ、だと思う。いろんな枠を越えて交流でき、業務へのヒントを得られる機会としても、こうした場は、意味あるものなのではないだろうかと感じた次第である。

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Ku-librarians勉強会 第2回「工学部文献収集講座の報告 / 江上敏哲」他(1999年11月5日) まとめ・感想文

 「工学部文献収集講座」の全体像を、参加者の声など豊富な資料で、わかりやすく説明していただきました。

 この「講座」が必要になってきた背景には、教養教育課程の変化等の要因から、部局図書室が学習図書館機能を担う必要がでてきたことなどがあるのではと考えられます。そうした状況にはさまざまな評価が可能とは思われますが、今回のような取り組みは、より専門分化した利用者支援という観点からしても、専門図書館にしかなし得ない企画、という意味で大変有効なものであると思います。

 また、情報源情報の伝達という、本来図書館が果たすべき役割を取り戻すという視点からも、その意味するところは大きいはずです。さらに、関連分野同士という点で、サービスのスケールメリットを発揮しやすい図書室間での密な連携は、部局図書室が存在意義を示しうる方向性として、今後のあるべきモデルを示しているものと考えます。加えて、図書室サイドからの広報やプレゼンなど、ともすればこれまで弱かった分野に力を注がれていることも注目されます。例えば、アンケート回答から得た、利用者が見ているメディアは何かということや、有効なプレゼンとは何かという経験などは、図書系にとっても貴重な蓄積の一歩であるでしょう。

 今回のような講座は継続してこそ意味があるものでしょうし、一回きりの企画で終わらせてほしくないものです。また、こうした取り組みが京都大学図書館システムに広がっていくきっかけとなってほしいと考えます。

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